本気で学ぶ国際政治学のおすすめ入門書5冊を紹介

国際政治学を勉強したい学びたいけど、「どの本を選んで読めばいいのか?」「最初の1冊は何を読めばいいの?」と困っている人が多いのではないでしょうか。

私(シバポチ)も、大学入学前に政治学を早く学びたいと思い書店に行き、どの政治学の本を買えばいいのと?政治学コーナで迷いに迷った思い出があります。

この記事では、これから国際政治学を本気で学びたい人に、おすすめできる入門書を5冊を紹介します。

シバポチ

国際政治学入門書として選ぶポイント

政治学入門書として選ぶポイント
  1. 専門用語の説明や補足があり読みやすい
  2. 国際政治学の幅広い範囲をカバーしていること
  3. 文献案内が書かれていること

1,専門用語の説明や補足があり読みやすい

はじめて国際政治学を学ぶのに、専門用語ばかりだと読み進めることができず、挫折してしまう可能性があります。そのため、できるだけ専門用語についての説明や補足が多く、比較的読みやすい本を選びました。

手に取ったとき、「本が分厚い」「こんな分厚いの読めない」と諦めないでください。読みやすさを重視しているためページ数が多いだけです。

2.国際政治学の幅広い範囲をカバーしていること

国際政治学の中にも、さまざまな専門分野がありますが、一度にすべてを学ぶことはできません。

何事もそうですが、まず最初に全体像を知ることが重要です。

今回は、国際政治の成り立ち、国際政治の歴史、安全保障、国際政治経済、国際政治の理論、国際機関・国際法など、1冊を読めば「国際政治学の基礎は学んだぞ!!」と言える本を選びました。

3,文献案内が書かれていること

これから紹介する国際政治学の入門書を読んだあとに、「次に何を読めばいいの?」と迷ってしまう人もいると思います。

そこで国際政治学の入門書を読んで、この分野には興味があるからもっと学びたい場合に手助けしてくれる、文献案内(次にどの本をよめばいいのか書いている)をしている本を選びました。

本を紹介するまでの前置きの文章が長くなってしまいましたが、みなさんに選んだ理由をきちんと説明したかったので書かせてもらいました。

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ではさっそく、これから国際政治学を本気で学びたい人に、おすすめできる入門書を5冊を紹介します!!

国際政治学のおすすめ入門書5冊

『国際政治学』(New Liberal Arts Selection)

出典:https://amzn.to/3cDQrUD

有斐閣から出版されている『国際政治学』は、2013年に出版された入門書で全7章476ページで構成されています。

  • 第1章 国際政治学の見取り図
  • 第2章 国際政治の歴史的視角
  • 第3章 対外政策の選択
  • 第4章 国際秩序
  • 第5章 安全保障
  • 第6章 国際政治経済
  • 第7章 越境的世界

国際政治の歴史、安全保障、国際政治経済、国際政治の理論、国際機関・国際法など国際政治の各分野について深く学ぶことができます。国際政治学を将来的には、専門的に学ぼうとする人におすすめです。

国際政治を歴史的・理論的アプローチしているので、国際政治ではなく体系的に学ぶことができる国際政治学の本と言えます。

本の読みやすさですが、入門書なので読みやすいのは事実なのですが、高校で学ぶ世界史・公民・現代社会をある程度理解していないと、読み進めるのに苦労するかもしれません。

図・グラフよる資料やコラムも多数ありますので、文字だけではなく視覚から学ぶことができます。

国際政治学は教養程度に知っておけばいい人には、少しボリュームがありすぎるので、次に紹介する『国際政治学つかむ』を読むことをおすすめします。

『国際政治学をつかむ【新版】』

出典:https://amzn.to/3xCmwmy

有斐閣から出版されている『国際政治学』は、2015年に出版された入門書で全4章26項334ページで構成されています。

  • 第1章 国際政治のあゆみ
  • 第2章 国際政治の見方
  • 第3章 国際政治のしくみ
  • 第4章 国際政治の課題

国際政治学の入門書として学んでいた方がいいと思われる、国際政治の歴史、安全保障、国際政治経済、国際政治の理論などの範囲をきちんとカバーしています。

本の読みやすさは、さきほど紹介した『国際政治学』の本より読みやすいです

読みやすい理由としては、国際政治学に関する単語が文章にでてきたときに「〇〇とは〇〇である」という説明や、「〇〇の理由は、第1に〇〇第2に〇〇第3に〇〇」という、誰にでもわかりやすいような教科書的な書き方がされているためです。

また、難しい言葉や余分な雑学的なことは書かずに、簡潔にまとめられているのも読みやすい理由だと思います。

国際政治を理論的にアプローチしているのは同然なのですが、どちらかというと歴史的アプローチを重視しています。おそらく、はじめて政治学を学ぶ人が読みやすいようにしているのだと思います。

高校での世界史・公民・現代社会が苦手だったとしても、ある程度読み進めることができますので超入門書と言えます。

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『国際政治-恐怖と希望』

出典:https://amzn.to/2Ubjl7C

中公新書から出版されている『国際政治-恐怖と希望』は、1966年に出版され何度も再販されている本で4章205ページで構成されています。

  • 序章 問題への視角
  • 第1章 軍備と平和
  • 第2章 経済交流と平和
  • 第3章 国際機構と平和
  • 終章 平和国家と国際秩序

政治学の入門書として、必ずと言っていいほど文献案内されるのがこの本です。それだけではなく、大学のシラバスや講義でも文献案内される本です。

私が大学1年生のとき国際関係論の講義を受けたあと先生に、「国際関係論を学びたいのですがどの本がおすすめですか?」と聞いたときに『国際政治-恐怖と希望』を紹介され読みました。

 

最初は、なんでこんな古い本をわざわざ紹介するんだと思い読んでいましたが、国際政治学を学べば学ぶほど本書の重要性に気づかされます。

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いままで紹介した『国際政治学』『国際政治学をつかむ』は、国際政治の歴史、安全保障、国際政治経済、国際政治の理論など、各分野についてそれぞれ解説しているのですが、本書は国際政治の本質について学ぶことができます。

本書は、軍事・経済・国際機構による、平和的な世界を構築するためにはどうすればいいのか冷静に分析して検討しているが、それらすべてが不満足な状態(結果)で、私たちは常に悩みながらいつか平和になることを望みながら、いまやるべきことをやろうという考えである。

リアリズム(現実主義)による考えも、リベラリズム(理想主義)による考えをしたとしても、平和になるための満足できるだけの根拠は見いだせないとしている。国際政治において、何かを解決しようとするときの難しさについて学ぶことができる。

本書は国際政治についての本質を学ぶことが目的であるが、それ以外に、中学や高校で必ず答えがある問題とは異なり、そもそも答えなど存在しないかもしれない、学問のおもしろさや難しさについても学ぶことができる

だからこそ古い本にもかかわらず、大学のシラバスや講義でも文献案内として紹介されるのでしょう。

個人的には、大学生のときに後者について知ることができたのが良い経験で、物の見方や考え方に柔軟性をもたらしてくれました。

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国際紛争 理論と歴史

出典:https://amzn.to/3lWCG7O

有斐閣から出版されている『国際紛争-理論と歴史』は、2002年に出版されてから2~3年に一度アップグレードされている、8章298ページから構成されている本です。

  • 第1章 世界政治における紛争と協調には一貫した論理があるか?
  • 第2章 紛争と協調を説明する──知の技法
  • 第3章 ウェストファリアから第一次世界大戦まで
  • 第4章 集団安全保障の挫折と第二次世界大戦
  • 第5章 冷  戦
  • 第6章 冷戦後の紛争と協調
  • 第7章 現在の引火点
  • 第8章 グローバリゼーションと相互依存
  • 第9章 情報革命と脱国家的主体
  • 第10章 未来に何を期待できるか?

国際政治学ジョセフ・ナイ(ジョセフ・S・ナイ)の著書で、ハーバード大学1年生に対しての「国際紛争」という講義の下書きを本にしています。

本のタイトルは「国際紛争」のため、国際紛争の出来事について学ぶ本だと勘違いしてしまう人もいるかもしれませんが、この本は紛れもなく国際政治学について学ぶ本です。

国際政治の一つの見方として、国際社会は力(パワー)による権力闘争がおこなわれ勢力均衡(バランスオブパワー)というメカニズムが発生するとされています。

要するに、権力闘争をしたときに国際紛争はおきますので、国際紛争を学ぶことで国際政治学のエッセンスをいくつも学ぶことできます

読みやすさなのですが、どうしても英語を日本語に翻訳した本のため、ところどころ読みにくく理解するのに複数回読み直されければいけないところもありますが、全体的には読みやすい本です。

そもそもハーバード大学1年生に対しての講義の下書きを本にしたので、教える対象者のレベルが高い人に対しの入門書になります。入門書であるのは間違いないのですが、全体的に情報量が多いのにページ数が298ページだけなので、中身が詰まっている読み応えのある本です

アメリカ人のジョセフ・ナイが書いているということもあって、アメリカとの関係性が強いヨーロッパや中東についての内容が多いのも特徴です。

本書は私にとって思い出深く、大学1年生のときに国際政治学を教えている先生から、必ず読んだ方がいいとおすすめされた本です。当時は知識が乏しく読むのに苦戦した記憶があります。

 

しかし、この本を読んだことで、国際政治学を学び分析するうえでの理論の重要性、国際政治学という学問のとしての難しさ、そして国際政治学を学ぶ楽しさを教えてもらいました。

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公務員Vテキスト (15) 国際関係』

出典:https://amzn.to/3fVgPtP

TAC公務員講座から出版されている『公務員Vテキスト(15)国際関係』は、毎年出版されている公務員に合格するためのテキストで、7章186ページから構成されています。

  • 第1章 国際関係概論
  • 第2章 国際政治史
  • 第3章 国際経済史
  • 第4章 国際関係の理論
  • 第5章 国際機構
  • 第6章 国際法
  • 第7章 国際紛争

この本は、公務員教養試験の国際関係で高得点を取るためのテキストで、とにかくよくまとまっています

正直に言ってしまうと、余計な知識や雑学などは書かれておらず、国際政治学の楽しさや面白さを学ぶことはできず、試験対策に特化した本だと言えます。

国際政治学を広範囲にカバーはしてるのですが、それぞれの分野での情報量は少ないです。国際政治学を本格的に学ぶ人には情報量が少ない本です。

しかし、国際政治学は苦手だけどもどうしても学びたい人や、大学の国際関係や国際政治学の講義での学期末試験対策本としてはおすすめできます。

番外編『国際政治史-主体国家系のあゆみ

出典:https://amzn.to/3lX6nWA

国際政治学の入門書を読んでも、いまいち内容が理解できない人は、世界史の知識を増やすことをおすすめします。

国際政治学を学ぶにあたって、どうしても世界史についての知識がないと、文章を読んだときに「歴史」と「国際政治」を同時に学ぶことになります。あまりにも情報量が多すぎて、いまいち内容が理解できず頭がパンクしているのだと思います。

そこで先に世界史について学ぶことで、国際政治学での入門書の内容が理解しやすいようにします。

高校で使用していた教科書でもいいですし、有名どこであれば山川出版社から出版されている詳説世界史研究を使用して歴史を学んでもいいと思います。

だけど、高校の教科書だとイマイチ学ぶモチベーションが上がらない、政治は好きだけど歴史を学ぶのは苦手という人は、国際政治史の本で世界史を学ぶことをおすすめします。

シバポチ

高校で使用されている歴史の教科書と異なる点は、国際政治史は国際政治の視点から歴史を学ぶことができる点です。

経済、科学、文化について学ぶことができませんが、国際政治の内容だけに絞っているからこそ、余計なことが書かれておらず読みやすがあります。

個人的には、どこ国際政治史の本でもいいと思うのですが、あえておすすめするのであれば、有斐閣から出版されている『国際政治史-主権国家英のあゆみ』です。

とにかく要点が絞られていて読みやすく、国際政治の流れを知ることができ、時間があまりない人にもおすすめできる1冊です

さいごにまとめ

どの本を1冊読んだとしても、国際政治学の入門書であるのに違いはないのですが、もし国際政治学を学ぶ時間的余裕がある人は、

1、2どちらかの順番で3冊は読んで欲しいという思いがあります。

なぜなら、この3冊は同じ国際政治学の入門書でありながら、『国際政治学』『国際政治学をつかむ』は国際政治学の基礎・土台・ベースについて、『国際政治ー恐怖と希望』は国際政治学の本質について、『国際紛争‐理論と歴史』は国際政治学を学び分析するうえでの理論の重要性について学ぶことができるためです。

国際政治学の入門書なのですが、読み手に訴えかけてくるものが、それぞれ違うんです!!

どうでしょうか?

国際政治学に学びの終わりはありませんので、学ぶ気持ちがあれば、生涯学び続けることができます。

みなさんの国際政治学の入門書選びの参考になっていればとても嬉しく思います。

シバポチ

政治学の宝庫では、国際政治学を本気で学びたい人に、おすすめできる入門書を5冊以外にも、政治学についての解説をしていますので、興味のある方は、ぜひとも他の記事もご覧ください。