【書評】『シフト2035年、米国最高情報機関が予測する驚愕の未来』マシュー・バロウズ 著

『シフト2035年、米国最高情報機関が予測する驚愕の未来』の評価

『シフト2035年、米国最高情報機関が予測する驚愕の未来』の評価
読みやすさ
(4.0)
専門性
(3.0)
参考文献引用の割合
(4.0)
ページ数
(4.0)
値段
(3.0)
総合評価
(3.5)

目次

日本の読者へ

序章 分裂する「21世紀」の世界

第1部 メガトレンド ── 未来への大転換はすでに始まっている

第1章 「個人」へのパワーシフト ── 2035年へのメガトレンド①

第2章 台頭する新興国と多極化する世界 ── 2035年へのメガトレンド②

第3章 人類は神を越えるのか ── 2035年へのメガトレンド③

第4章 人口爆発と気候変動 ── 2035年へのメガトレンド④

第2部 ゲーム・チェンジャー ── 世界を変えうる4つの波乱要因

第5章 もし中国の「成長」が止まったら ── 世界を破綻に導くシナリオ①

第6章 テクノロジーの進歩が人類の制御を越える ── 世界を破綻に導くシナリオ②

第7章 第3次世界大戦を誘発するいくつかの不安要因 ── 世界を破綻に導くシナリオ③

第8章 さまようアメリカ ── 世界を破綻に導くシナリオ④

第3部 2035年の世界

第9章 「核」の未来

第10章 生物兵器テロの恐怖

第11章 シリコンバレーを占拠しろ

終章 新たな世界は目前に迫っている

訳者あとがき

注記

※この本は、部、章、節の構成ですが、節の数があまりにも多いため、節は目次に書いていません。節の項目について知りたい人は、下記のダイアモンド社のホームページから確認してください。

https://www.diamond.co.jp/book/9784478026540.html

書評(感想、レビュー)

『シフト2035年、米国最高情報機関が予測する驚愕の未来』は元・米国国家情報会議分析・報告部部長マシュー・バロウズが書いた本(361ページ)を藤原朝子が日本語訳しています。

アメリカ大統領に中長期の予測を行う諮問機関に勤めていたため、多岐にわたっての未来予測がされています。

本書のねらい

マシュー・パロウズは、国際環境が急速に変化する現代において、アメリカ人に対して真剣に考えてほしいために本書を執筆している。日本人向けに書かれているわけではないので、日本に関する内容は少ないです。

構成について

この本は、序章~8章で合計約116のテーマを取り上げています。1つのテーマを2~3ページほどで説明しています。

一章のテーマを一部抜粋

  • 民主主義という「悪夢」
  • 国家を解体する「個」のパワー
  • グーテンベルク、インターネット、ソーシャルメディア
  • 「中間層」こそが世界の命運を握っている
  • それでも世界から貧困は消えない
  • 所得ではわからない豊かさのレベル
  • 新興国の急務は腐敗を防ぐこと

1つのテーマを深堀しているわけではなく、たくさんのテーマを取り扱っています。

9章~11章は、目次を見ると同じような内容だと思ってしまいますが、実は異なり、各章が1つのストーリーとなっています。

例えば、9章の【「核の」未来】では、レバノンの医師がスパイとなり戦争に関与していくストーリーが書かれています。

感想

本書は2015年11月19日に出版され、シバポチ(私)は2019年6月15日読みました。

出版されてから4年経過していますが、取り上げられているテーマが古いとは感じませんでした。

逆に、

  • 【「中間層」こそが世界の運命を握っている】
  • 【宇宙でも起きているパワー拡散】
  • 【「熟年国家」は財政破綻する】
  • 【平均年齢の低い国の治安は安定していない】
  • 【パックス・アメリカーナの終焉】
  • 【米中戦争】

など、ほとんどのテーマが現在から未来に抱えると思われる問題なので、読む価値はあると思います。

しかし、【移民こそがアメリカを支える】や【シェールガス革命】など一部のテーマは、予測した内容とは異なるシナリオを進んでいます。

 

「構成について」でも書きましたが、1つのテーマが2~3ページほどで書かれているので、スラスラ読むことができます。

しかし、読み終わると少し物足りなさを感じました。各テーマの予測はしているのですが、分析について詳細に書かれていないためです。

元・米国国家情報会議分析・報告部部長が書いているので、かなり分析していると最初に思い込んだのがよくなかったのかもしれません。

個人的な満足度はMAXが★5の場合★3.4ぐらいです。