政治学・国際政治学の「研究者や学者」になるための方法

シバポチ

こんにちは。この記事を書いているシバポチです!!

この記事では、政治学・国際政治学の「研究者や学者」になるための方法について書いています。

私が学生のとき、政治学・国際政治学の「研究者や学者」になりたいと考えており、大学の恩師、政治家の秘書、シンクタンクの研究員、高校の先生などから、どうすれば政治学や・国際政治学の「研究者や学者」になれるのか情報取集をしていました。

いまでも政治学の大学や大学院の情報収集はしていますので、私がいま持っている情報をすべて「まとめ」ましたので、これから政治学・国際政治学の「研究者や学者」になりたいと思っている人の、何かしらの役に立てば嬉しく思います。

研究者と学者の違い

研究者と学者の違いを定義づけるのは難しいのですが、できるだけ簡単に説明したいと思います。

  • 研究者:研究をする人
  • 学者:学問に携わり、研究したり、教授する人

シンクタンク(公的研究機関や民間研究所)で働いている人のことを「研究者」、大学で働いている人のことを「学者」と言うことが多いです。

研究者のことを学者ということは珍しいてすが、学者のことを研究者と言うことはあります。

研究者や学者としてどこで働けるのか

政治学・国際政治学の研究者や学者として働ける場所は限らています。

主に、大学、大学研究所、シンクタンク(公的研究機関や民間研究所)になります。

経済学、経営学と比較すると、どうしても政治学・国際政治学のシンクタンク(公的研究機関や民間研究所)の数が少ないのが現状です。

これは民間企業のシンクタンクが、経済学や経営学を中心に研究を取り扱う傾向があるためです。

また、民間企業のシンクタンクでは、政治学を単独で取り扱うことは少なく、「国際政治経済学もしくは政治・経済学を担当」であると、政治と経済の両方兼任している場合が多いです。

研究者や学者になるために必要な学歴

一般的に研究者や学者になるためには、最低でも(博士)を取得していることが望ましいとされています。

大学で4年間学ぶと(学士)を取得できます。さらに学びたい人は、大学院博士課程前期(修士課程)を2年履修して(修士)を取得します。さらにさらに学びたい人は、大学院博士課程後期(博士課程)を3年履修して(博士)を取得します。

大学で学び続けると、学士の4年+修士の2年+博士の3年=合計9年間学ぶことになります。

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大学で学者として働くために必要な学歴

大学で政治学・国際政治学の学者になるために必要な学歴は、大学院博士課程(博士)を卒業しているか、博士課程単位取得退学であるとされています。

大学のホームページで教員の経歴や学歴を一度見てみてください。ほとんどの研究者や学者は、大学院博士課程(博士)を卒業しています。

しかし、大学院博士課程(博士)を卒業ぜすに、学士で研究者や学者になっている人もいます。

これは大学を卒業してから、政治に関連する仕事で功績を立て研究者や学者になっているパターンです。

例えば、国家公務員総合職(国家公務員一種)、政治学、政治家秘書、報道関係者、記者などです。

また、高卒や専修学校(専門学校)を卒業してから、政治に関連する仕事をしながら大学に通い(通信など)ながら功績を立て、研究者や学者になっている人もいます。ただしこのパターンは本当に稀です。

シンクタンク(公的研究機関や民間研究所)

政治学・国際政治学関連のシンクタンク(公的研究機関や民間研究所)で働くための学歴は、できれば(博士)最低限(修士)を取得している必要があります。

学士でもシンクタンク(公的研究機関や民間研究所)で研究することはできますが、出世できなかったり、正規雇用として採用されないことが多いです。

学士の場合は、働きながら大学に通い修士や博士を取得する人もいます。

大学での学者や研究者としての役職

次の項目「学者や研究者になるためには」を読みやすくするために、大学とシンクタンク(公的研究機関や民間研究所)の役職について知っておきましょう。

また、理系と文系では役職の役割が若干ですが異なります。今回は文系における役職についての説明になります。

  • 助手
  • 助教授
  • 講師(非常勤講師)
  • 講師(専任講師=常勤講師)
  • 准教授
  • 教授

助手

一般的に、大学院博士課程後期(博士課程)を卒業した人が就くポストです。

助手は、学校教育法上「教授及び助教授の職務を助ける」と定められています。

教授や助教授の資料集めの手伝い、講義や演習の準備、テストの採点などの雑務をおこないます。大学によっては助手が基礎講義を担うこともあります。

任期は1~数年で非正規雇用となります。経験を積みながら、論文を書き研究実績を積み重ね、助教や講師(専任講師=常勤講師)を目指します。

助教授

助教授は、学校教育法上「教育と研究の両方をすること」が定められています。

論文を書き研究実績を積み重ねながら、講義や演習を担当します。

自分の研究室を持てる場合もありますし、持てない場合もあります。研究室を持てる場合は、学生への研究指導もおこないます。

助手と同じく、任期は1~数年の非正規雇用で講師、准教授、教授を目指します。

講師(非常勤講師)

講師(非常勤講師)は大学で講義だけをおこないます。

文系の場合は、大学院博士課程後期(博士課程)を卒業した人が「助手」ではなく講師(非常勤講師)になるパターンもあります。

自分の研究室を持つことはできず、場合によっては複数の大学を掛け持ちしながら、論文を書き研究実績を積み重ねます。

助手と助教授と同じく、任期は1~数年で非正規雇用になります。論文を書き研究実績を積み重ね、講師(非常勤講師)は、講師(専任講師=常勤講師)を目指します。

講師(専任講師=常勤講師)

講師(専任講師=常勤講師)は、大学で講義を担当しながら論文を書きます。

自分の研究室を持つことができ、研究室(ゼミ)で学生への研究指導も行います。

助教、助教授、講師(非常勤講師)との大きな違いは、任期はなく講師(専任講師=常勤講師)になれば正規雇用となる点です。定年退職するまで働き続けることができます。

論文を書き研究実績を積み重ね、准教授や教授を目指します。

准教授

准教授の仕事内容は、講師(専任講師=常勤講師)とほぼ同じで、教授になるために、研究実績をさらに積み重ねます。

教授のポストの数は決まっていることが多く、教授が定年退職したり、他大学や研究所に転職したときに、より研究実績が高い人が教授にななります。

教授のポストが空かないためやむおえず、いま在籍している大学よりもレベルが低い大学に移籍して教授になる場合もあります。

教授

教授は、講師(専任講師=常勤講師)と准教授の仕事内容に加え、大学の運営も行います。

教授になると、教授会や大学運営などの雑務が増えます。

そのため「教授になれた!!ゆっくり研究しよう」とはなれないのが現実です。

シンクタンク(研究所)で研究者としての役職

  • 研究補佐
  • 研究員(非正規研究員)
  • 研究員(正規研究員)
  • 上級研究員
  • 主任研究員
  • 部長
  • 副部長
  • 所長

研究員補佐

研究員補佐は、大学での役職で言えば助手にあたります。

大学院博士課程後期(博士課程)を卒業した人が就くポストです。

名前の通り研究員の補佐をしながら、自分の研究をします。

任期が決まっている非正規雇用であることが多く、任期内に結果をだす必要があります。

研究員(非正規研究員)

非正規研究員は、大学の役職で言えば、助教授・講師(非常勤講師)にあたります。

こちらもポストが空いていれば、大学院博士課程後期(博士課程)を卒業した人が就くポストです。

シンクタンクの共同研究をしながら、自分の研究をすることができますが、非正規雇用のため任期内で結果をだす必要があります。

研究員(正規研究員)

研究員(正規研究員)は、大学の役職で言えば、講師(専任講師=常勤講師)にあたります。

こちらもポストが空いていれば、大学院博士課程後期(博士課程)を卒業した人が就くことができるポストです。

シンクタンクの共同研究をしながら、自分の研究をします。任期が決まっていませんが、大学と比較すると研究成果をコンスタントに出す必要があります。

上級研究員

上級研究員は、大学の役職で言えば、講師(専任講師=常勤講師)と准教授の間にあたります。

シンクタンクの共同研究をしながら、自分の研究をすることができます。

室長クラスになると、部下の管理など雑務も増えます。

主任研究員

主任研究員は、大学の役職で言えば、准教授と教授にあたる役職にあたります。

シンクタンクの共同研究の責任者になる場合が多いです。

部長・副部長・所長

部長・副部長・所長は、研究職ではなく、研究所の運営に携わる役職になります。

研究員から部長・副部長・所長になることもできますが、研究がしたいために、主任研究員にとどまる人も多いです。

政治学・国際政治学の「研究者や学者」になるためには

大学入試

大学入試から「研究者や学者」になるための戦いは始まっています。

できるだけ、以下のような高学歴と言われるレベルの高い大学を目指しましょう。

  • 東京一工(東京大学、京都大学、一橋大学、東京工業大学)
  • 旧帝国大学(東京大学、京都大学、大阪大学、名古屋大学、東北大学、九州大学、北海道大学)
  • 早慶上智(早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学)
  • MARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)

あまり高学歴ではないと思う大学の政治学・国際政治学の教員プロフィールを一度見てみてください。

ほとんどの先生が、高学歴と言われる大学を卒業しています。高学歴な大学を卒業しているのに関わらず、自分が卒業した大学や高学歴と言われる大学で働くことができないほど、研究者や学者になるのは狭き門なのです。

大学で質の高い教育を受けてることが重要になります。また研究者や学者になるためには、人とのつながりが重要で人脈作りの意味でも、上位大学へ進学したほうが何かと有利になります。

大学受験を失敗したから、研究者や学者になれないわけではありません。のちほど説明します。

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大学在籍中(1~2年)

キャンパスライフも楽しみながら、勉学に励みましょう。

とにかく政治学や国際政治学の専門書をできるだけ読み知識を増やしましょう。自分が政治学や国際政治学の分野でどこを専門的に学んでいくのか模索しましょう。

またシンポジウムや研究会などにも参加して、人前で話すこと、レジュメの作成方法、ディスカッションの方法など様々なことを積極的に学んでいきましょう。

時間がある人は、学内や学外の懸賞論文にも応募してみましょう。大学院への内部進学や外部進学のアピールする材料にもなりますし、入賞することができれば賞金がもらえ、新しい専門書を購入することができたり、学費に当てることができます。

大学在籍中(3~4年)

大学院へ進学することを意識して行動しましょう。

大学で内部進学を目指している人は、講義の成績はなるべく高く、卒業論文に早めに取り組み、大学院進学に必要な研究報告書を作成しましょう。

ちなみに大学では物理学を専攻していたが、政治学に興味を持ち大学院では政治学を専攻する人もいますので、重要になってくるのは研究報告書になります。

大学入試で高学歴と言われるレベルの高い大学に残念ながら合格できなかった人は、ロンダリングするチャンスです。

上位大学への外部進学を目指して、講義の成績はなるべく良くして、卒業論文に早めに取り組み、大学院進学に必要な研究報告書を作成しましょう。

外部進学の場合は入学試験がありますので、入試勉強もしておきましょう。

一般的な入試科目は、英語、専攻する科目、面接になります。

【おすすめ】英語で政治学・国際政治学を勉強する3つの方法 政治学の大学院に進学するときに注意すべきこと「修士編」

大学院博士課程前期(修士課程)

大学院博士課程後期(博士課程)まで進学してしまうと、後戻りはできないため、大学院博士課程前期(修士課程)で自分自身が研究者や学者になれるのか、それともなれないのかを決める大事な時期になります。

ここまでくると自分の実力がある程度わかってきます。

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自分の研究が通用するのか、同じ分野を研究している現役の研究者や学者たちと肩を並べることができるのかと・・・

研究者や学者を目指す人は、大学院博士課程後期(博士課程)を目指して研究に没頭します。

研究者や学者になるのは少し難しく、リスクヘッジをしたい人は、国家公務員総合職や民間企業などの就職活動もしながら研究を続けます。また教員免許を取得する人もいます。

大学院博士課程後期(博士課程)

研究者や学者になるためのスタートラインに立つための修行期間になります。

修士論文の審査会は合格することが比較的簡単なのですが、博士論文の審査会はとても厳しく3年で合格することは難しく、研究者や学者の中には「単位取得退学」という人がいます。

これは博士課程の単位は取得したけれど、博士論文の審査会には合格できなかったことを表しています。

ただ「単位取得退学」でも、博士課程を卒業(博士取得)したのと同等の扱いをしてくれる場合もあります。

とにかく査読論文をどれだけ書けるかが重要になってきます。

査読論文とは、著者と同じ分野の研究者に論文の内容を評価してもらうことです。

就職活動

大学院博士課程後期(博士課程)で博士を取得もしくは「単位取得退学」で、研究者や学者になるためのスタートラインに立つことができます。

社会科学である政治学・国際政治学の場合は、最初に大学で「助手」「非常勤講師」もしくはシンクタンク(公的研究機関や民間研究所)の研究補佐、研究員(非正規研究員)、研究員(正規研究員)として働く場合が多いです。

どのように就職活動をするかと言いますと

  1. 科学技術振興機構の研究者専門の求人サイトを利用
  2. 大学・研究所の求人情報を調べる
  3. 人の繋がりで求人を紹介してもらう
  4. 博士を取得した大学院で助手になる

社会科学の中でも、政治学や国際政治学は研究者や学者としての求人が少なく、大学で9年間学んだとしても、大学で「助手」もしくは「非常勤講師」として必ず働けるわけではありません。

大学で働けない場合は、シンクタンク(公的研究機関や民間研究所)で働き、大学の「助手」もしくは「非常勤講師」の求人がでるのを待ちます。

「助手」もしくは「非常勤講師」になれたら、あとはできるだけ早く研究実績を積み重ね、正規雇用となる講師(専任講師=常勤講師)、准教授、教授を目指します。

順調にいけば、30代で講師(専任講師=常勤講師)、40代で准教授、50代で教授になれます。

研究者や学者の求人について詳しく知りたい人は、国立研究所開発法人のJREC-IN Portalを検索して「研究分野→大分類で社会科学を選択→小分類で政治学を選択」してください。

政治学の研究者と学者の求人一覧を見ることができます。

年齢からまとめると

政治学・国際政治学の「研究者や学者」の学歴と役職を年齢の中心にまとめています。

年齢 学歴・役職 コメント
18~22歳 学士 とにかく勉学に励む
22~24歳 修士 さらに進学して博士を取得するか、それともあきらめるか
24~30歳 博士 3年で卒業することは難しく「単位取得退学」あり
27~37歳 助手・助教授・非常勤講師

研究補佐・研究員(非正規・正規)

大学であれば正規雇用されることを目指して研究に励みます。ここで結果がでないと生涯非正規雇用となってしまう場合もあり。
30~40歳 講師(専任講師=常勤講師) この年齢で正規雇用され講師になれれば一安心!!ただし上位大学に転職して研究したい場合は、さらなる研究成果がここで求められる。
35~50歳 准教授 教授のポスト数は決まっているので、ポストが空いたときに研究成果が多いように、研究成果を出し続ける必要があります。もしポストが空かない場合は教授になるため、いま所属してる大学より下位の大学に転職する場合もあり。
50~60歳 教授 思ったよりも雑務が多い!!

政治学・国際政治学の「研究者や学者」になるための番外編

さきほど、研究者や学者の求人の見方を紹介しましたが、実際に応募資格を見てみたでしょうか?

どの求人も違いは多少ありますが、ほとんどの応募資格に同じような内容が書かれています。

それは「修士もしくは博士を有する者、又は同等の研究や業績を有する者」と書かれています。

ということは「同等の研究や業績を有する者」であれば、4年生大学を卒業した人でも政治学や国際政治学の研究者や学者になることができます。

ただし、国家公務員総合職で各省庁の局長級、内閣情報調査室に在籍していたとか、ジャーナリストで本をたくさん出版しているとか、よほどの実績や功績がないと研究者や学者にはなれないのが現実です。

また、実績や功績があったとしても研究する能力がなければ採用されません。

社会人から研究者や学者になる道のりはそうとう厳しいものになります。

今後さらに「研究者や学者」を目指すのは難しくなる

理由はものすごく簡単で「少子化」だからです。定員割れしている私立大学は全体の約40%にもなります。

今後さらに大学での学者ポストが、減ることはほぼ間違いないでしょう。

まとめ

  • 政治学・国際政治学の「研究者や学者」になるために必要な学歴は、できれば博士、最低でも修士
  • できるだけ高学歴と言われている大学に入学する
  • 思うような大学に入学できない場合は大学院でロンダリングすること考える
  • 学内論文や外部懸賞論文に挑戦して論文を書く経験を積む
  • 少子化により研究者や学者になるのはより困難になる

政治学の大学院に進学するときに注意すべきこと「修士編」や英語で政治学・国際政治学を勉強する3つの方法など、研究者や学者に関連している記事もありますので、興味のある方は下記の記事もご覧ください。

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【おすすめ】英語で政治学・国際政治学を勉強する3つの方法 政治学の大学院に進学するときに注意すべきこと「修士編」