「保護主義」とは何か?経済学用語解説

「保護主義」の用語解説に加え、関連のあるキーワード「保護貿易」についても説明したいと思います。

また、政治学の観点から「保護貿易」についても説明したいと思います。

保護主義とは

保護主義とは、「政府が国家安全保障を理由に貿易に関与し、保護貿易を推進する」ことです。

さらに詳しく説明するため、1つ1つの用語について説明します。

国家安全保障とは

国家安全保障とは、「国が自国の領土、国民の生命、財産の安全、政治的独立を外国の侵略から守ること」

「安全保障」とは何か?政治学用語解説

保護貿易とは

保護貿易とは、「政府が、国際競争力を失った国内産業、幼稚産業、特定産業の保護・育成を目的とし、外国との競争から守る。また、完全雇用や賃金水準の維持も目的とされている。」

保護主義をわかりやすく説明すると

政府が、国民の生命や財産を守るため(完全雇用や賃金水準の維持)に貿易に関与し、国際競争力を失った国内産業、幼稚産業、特定産業の保護・育成を推進すること

と説明することが出来る。

MEMO
保護貿易と対立する考えは、自由貿易である

保護貿易のリスク

保護貿易を国家が推進するメリットは、国内の産業を守れるからです。しかし、一般的には自由貿易が各国で推進されいます。

これは保護貿易を推進するメリットより、デメリットの方が大きいからです。

政府は基本的に市場メカニズムに介入せず、市場のメカニズムに委ねることが望ましいです。これは、政府が市場に介入すると不公平感が生まれるからです。

例えば

A国で政府が農業を保護するために、外国から輸入する農作物に関税をかけた。

 

農業で働いている人たちは、自分たちが作った農作物が国内で売れやすくなるため喜びます。

 

しかし、繊維工場や化学工場で働いている人たちからすると、「どうして農業だけ保護するの?私たちの産業も保護してよ!!」と不満が募ります。

さらに、政府の介入は、市場の「資源のメカニズム」「生産」「消費」にひずみを生じさせることになり、結果として生産における効率性が失われます。

政治学の観点からの「保護貿易」

保護貿易のリスクの項目で、保護貿易を推進するメリットよりデメリットの方が大きいと説明しましたが、それでも政府が保護貿易を推進するときがあります。

主な理由は、「選挙で勝利するため」です。

例えば

A国で働いている人の、6割が農業に関連する仕事をしている。

 

A国のα党は選挙で勝つために、農業で働いている人たちの票が欲しい。

 

そのため、農業で働いている人たちの産業を、外国から守る保護貿易を推進することで票を集めをする。

政府(政党)は国家の国際競争力を失った国内産業、幼稚産業、特定産業の保護・育成を目的として保護貿易を推進する以外に、「選挙前」や「政党の支持率が低い」とき、票集めや政権を維持する目的で、保護貿易を実施する場合があります。